SL 走れクラウス号!2001人計画


◆ドイツ生まれのクラウス号◆

 明治27(1891)年、九州鉄道株式会社はドイツのクラウス社より10形式のSLを20両輸入しました。宇佐神宮に保存されているものはそのうちの1両です。クラウス号は文明開化の明治時代、博多・久留米間の花形機関車として活躍していました。その後、九州鉄道株式会社が「国鉄」に引き継がれ、鉄道の発展とともに次第に機関車も大形化するなかで、初期の小形SLは第1線から退くことになり、クラウス号も大正末期ころから国鉄の鳥栖機関区において入れ替え専用機関車として使用されていました。

◆宇佐参宮線のスター◆

 ところが、昭和23(1948)年、クラウス号に再び第一線で活躍するチャンスが訪れました。国鉄から大分交通株式会社に譲渡されることになり、26号機関車として宇佐参宮線で雄姿を見せることになったのです。戦後の復興期のなかで、参拝客の祈りや夢を乗せて、クラウス号は走り続けました。そして昭和40(1965)年8月21日、大分交通の宇佐参宮線廃止により、71年にわたる使命を終え、宇佐町へ寄贈されて宇佐神宮の境内に展示保存されることになりました。

◆鉄道マンの思い◆

 このSLを自分の人生と重ねて、熱い思いで見つめている人々がいました。宇佐参宮線でクラウス号とともに働いた市内在住の鉄道マンたちです。彼らはクラウス号の保存状態が限界にあることを憂えて、各方面に保存修復の必要性を訴えました。

運転手さん 運転手さん 運転手さん 運転手さん
▲当時のクラウス号の運転手の方々

◆宇佐ライオンズクラブが動く◆

 鉄道マンたちの熱い思いは宇佐ライオンズクラブに伝わりました。クラウス号の調査を行ったライオンズクラブでは、明治時代に日本が輸入したSLはイギリス製が主流でドイツ製は少ないこと、クラウス社の10形式SLは全国に3両しか保存されていない貴重な文化財であり、宇佐参宮鉄道の歴史を知る上でも重要な資料と判断しました。そこで、2001年に40周年を迎えるライオンズクラブの記念事業として、クラウス号の修復を行い、21世紀への文化遺産として顕彰する運動に取り組むことにしました。


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